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日本医師会市民公開フォーラム 在宅医療と緩和ケア [緩和ケア]

すももさんのブログで教えてもらった「日本医師会市民公開フォーラム 在宅医療と緩和ケア ~がん医療のこれら~」に行ってきました。


私は、もし末期になったら、家族の負担になりたくないからホスピスに入ろうと思ってたんです。でもこのフォーラムに参加して、最期のときはやっぱり家で過ごしたいなと思いながら帰ってきました。

パネルディスカッションの中でVTRを挟みながら、在宅ホスピスケアのニーズが高まっていること、在宅ホスピスケアが行われている現場の様子などを知ることができる内容でした。また、患者・家族の心構えを聞くことができ、ためになりました。在宅医療・緩和ケアの入門編といったところでしょうか。

パネラーは、
・垣添忠生 日本対がん協会会長 (国立がんセンター名誉総長 奥様をがんで亡くした体験を綴った著書『妻を看取る日』あり。奥様が終末医療で苦しんだ経験から、自身は延命治療は望まないとのコメントも)
・内藤いづみ ふじ内科クリニック院長 (山梨で在宅ホスピスケアを20数年間実践)
・川越厚 クリニック川越院長 (医療法人パリアンを経営。墨東病院と連携して、訪問看護師を派遣するサービスを行う。自身も大腸がんを経験)
・沢田泰之 東京都立墨東病院皮膚科部長・地域連携室長 (墨東病院にて在宅緩和ケアのための地域との連携を推進)

がんというのは高齢者に多い病気です。一方これから高齢者の数はますます多くなる。2015年には2人に1人はがんで死亡すると言われています。現在、日本で亡くなる人は年間100万人(がん患者も含めて)いるが、2030年には180万人になると予測されているそうです。そのときに、大半の人たちが病院で亡くなる現状をそのまま続けることは難しくなるわけです。普通に考えても病床が足りなくなるのは目に見えていますね。現在でも、末期になると病院を追い出されてしまうという話を聞くことがあります。ただ、例えば墨東病院のような病院は救急病院としての役割をもっている。病床を空けておかないとその役割が果たせないわけです。だから、必ずしも追い出す病院が悪いと決めつけられないものがあるように思います。そういった意味では、医療の提供者側からすると、在宅医療・緩和ケアが広がることが望ましいわけです。

沢田さんは、患者に「末期になったら出てもらわないといけない病院です」と伝えないといけないのですが、内心は無責任で悲しいと思っていた、そこで、地域のクリニックを歩いて回って、連携を依頼し、今の体制を創り上げたそうです。(そのご本人は、あまり家に帰れていないので、いざというときに家族に在宅で面倒を看てもらえるか不安だと言って、笑いをとっていました…。)

一方、患者にとってはどうなのか。今回、何割くらいの人が在宅でのホスピスケアを望むのかという値は示されませんでした。ただ、諸事情で諦めているが(家族の負担、いざというときが心配)在宅で死ぬことを希望する人は多いとのこと。パネルディスカッションの中の1本目のVTRでは、在宅ホスピスケアについての街頭インタビューの様子が流されたのですが、答えている人はみんな終末を家で迎えたいと答えていました(笑)医師会としては、在宅ホスピスケアを是が非でも広げたいってことなんでしょうね。


安心して在宅ホスピスケアを選ぶ人が増えるようにするためには、24時間体制で支える在宅支援サービスが必要です。末期がんの患者は麻薬で痛みをコントロールしないといけない人が多い、酸素を吸入しないといけない人もいるし、いつ急変するかもわからない。

VTRで、墨東病院とパリアンの連携の様子が紹介されました。
・パリアンの訪問看護師が担当する患者は、一人3名まで。24時間体制で支えるため。
・病院の看護師から患者の情報を引き継ぐ。医師、看護師以外に、理学療法士、薬局(薬剤師が医師の依頼で医療麻薬を自宅に届け、服薬指導もする)、心のケアを行う人、ケアマネージャーなどが連携し、カンファレンスで情報を共有しながらケアを行う。
・デイケアセンターもあり。患者の家族も参加できる食事会(ボランティアが調理)などもあり。
・24時間体制のケアを実現するために、当番のナースに連絡がつかなかった場合は予備の当番の看護師、それでもつながらなかった場合は医師に連絡をとるように、三重の体制で患者家族からのSOSに備えている。(すばらしい…!)

次のVTRで、ふじ内科クリニックでの取り組みの様子が紹介されました。
・自前の看護師は3名のみ、訪問看護ステーションと提携をしている。
内藤さんは、在宅ホスピスケアは、患者が別れへの折り合いをつけていく時間でもあり、家族にとっても命を看とる貴重な時間となると、その良さを強調されていました。

 

在宅医療・緩和ケアの問題点
・大学では在宅医療についての教育は現在行われておらず、在宅医療について知識のある医師・看護師がまだ少ない。(医師対象の在宅医療の講習会を開いたら、いつもより多くの医師が参加したそうなので、みんな必要性は感じているのですね)
・地域間格差
・医療者が燃え尽きずに患者を支えられるためのチーム医療・連携
・在宅ホスピスに患者を移すタイミング:遅すぎると在宅での生活を楽しむ時間がなくなってしまう
・家族の介護力に頼らない在宅ケアの必要性←単独世帯の増加、痴呆や精神疾患を伴う患者など

 

在宅緩和ケアのチーム医療3つのポイント
①統合性(共通した考え方・行い方)
②効率性(無駄のない動き)
③迅速な対応(平均ケア期間56.7日)

 

患者・家族の心構え
・患者本人と家族が在宅ホスピスケアの意義を理解していないと成立しない
・患者本人が、自分の希望をはっきりさせておく(緩和ケアを望むのか、更に治療を受けて最期まで徹底的に闘いたいのか、家で過ごすことを望むのか、危篤になったときに延命治療を望むのか)
・家族は患者本人の命の声をきく(延命処置が本人を苦しめることがある)
・家族は、患者の容態が悪くなったときに、慌てて救急車を呼ばずに在宅医に連絡をとる(一度人工呼吸器をつけると外すことができない)
・急変時に家族が慌てないために、患者は自分の希望を家族に話しておくだけでなく、文書にしておくとよい(日本尊厳死協会 http://www.songenshi-kyokai.com/
・本人が自分の死期が近いことを理解しているのとしていないので死の苦しみが違う(川越さんの感覚では、6割は理解しているけど、4割はしていない)
   ↑
これについては内藤さんからも、一見患者が余命(死期の宣告)を受け入れているように見えても、本当には理解していないこともあるので、医療関係者は慎重に会話する必要があると言われていました。

 

がん患者の在宅ホスピスケアの話を聞いていて思ったのですが、これって、高齢者の介護とも共通する部分が多いですよね。
違うのは、高齢者の場合は何年続くかわからない、そして安定期が長いのに対して、がん患者の場合は期間が平均56.7日。ですが、パリアンの症例数を元にしたグラフを見ると、ピークは10日以内の部分にありました。川越さんが示された典型的な例は以下の通りです。

在宅緩和ケア開始
開始期(1週間)
安定期(4週間)
終末期(1週間)
患者の死
死別期(遺族ケア)

 

はじめに書いたように、わたしは家族の負担になりたくないから、いざというときのためにホスピス探さなきゃ!と思ってたんですね。でも、高齢者の在宅介護と違って期間が短いというのもあるし、化学療法の期間中に、家族が側にいてくれることが精神的な支えになることを感じたこともあり、今回のフォーラムに参加して、ぐっと在宅ホスピスケアの方に心が動きました。家の方が自由がきくし!VTRの中で、「お酒も飲めるし[黒ハート]」って言ってる患者さんもいました(笑)


そんなわけで、在宅ホスピスケアのことを少しずつ両親に刷り込んでいこうと思います(笑)

まずは、このフォーラムの模様ががNHKの教育テレビで放送されるそうなので、それを見てもらおうかと。

2月20日(日)15:00~16:00 教育テレビ「テレビシンポジウム」

 

そのかわり…今まで仕事しながらは無理!っと思っていたけど、うまいこと長生きできたら、地元に戻って親の介護をしっかりしようと思います!

 

こんなことも、自分が病気になってはじめて思えたのだから情けない、と同時にわかってよかった。それと、在宅でと思えるのも、両親がまだ60代前半で元気だから。垣添さんが言われていたように、単独世帯の人の最期の過ごし方ってホント難しいだろうなって思います。

 


タグ:緩和ケア
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